2020年8月6日木曜日

「連続講座 障害がある人の余暇活動について考える」に込めた想い


こんにちは。

YokaYokaの前田です。



この度は、キリン福祉財団の地域のちから応援事業の助成を受けて、「連座講座 障害がある人の余暇活動を考える」を実施する事になりました。










1 制限される不要不急=余暇活動できない?


皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

多くの方が、何らかの形で新型コロナウイルスの影響を受けており、日常の形も以前と変わりつつあるものと思われます。

任意活動団体YokaYokaも、新型コロナの影響を受け、予定していた活動を変更せざる負えない状況にあります。特に、緊急事態宣言が発令中は、いつも活動に使用していた公共施設が利用できなかったこともあり、その間の活動を休まざる負えなくなりました。

更に、私達の活動の中心である「余暇活動」は、不要不急の外出にあたることから、現在も活動の大半を再開できていません。

私達だけではなく、あらゆる方が、コロナ禍において、試行錯誤を重ね、今までと異なる日常生活をおくっていると思います。しかし、それは最低限の日常を送っているに過ぎず、今まで通りの生活が出来ている訳ではありません。緊急事態宣言が発令された4,5月は、職場と家の往復、最低限の買い物だけで日常生活を送っていたという方がほとんどではないでしょうか。

その中で、最低限の日常を送っていた期間の出来事をあまり覚えていないという方もいるのではないでしょうか?私自身もそのように感じている一人です。確かに仕事に行き、食事をし、睡眠をとりと日常を送っていたはずなのに、それ以外の事がはっきりと思い出せないのです。そして、このブログを書いている現在が8月だということも実感がないのです。

このようなコロナ禍の時間に関する感覚については、斎藤環さんのnoteの“感染”した時間の中で詳しく述べられています。そして、この不思議な感覚から回復するには、生産性などにこだわらず、本を読む、映画を見る等の「内向きな不要不急」な活動を増やしていくことが重要だと述べられています。



不要不急な外出だけを制限される経験は、私を含め多くの人にとってはじめての経験だと思います。

2 全員が「当事者」になった


しかし今までも、多くの障害がある人は、余暇を充実しようとしてもできなかった方もいらっしゃいます。

今まで余暇の充実をミッションに掲げ活動していましたが、自分が似たような状況になってみると、余暇の選択肢が選べない辛さがこれほどなのかと驚愕させられました。恥ずかしながら、今まで当事者の気持ちをわかっていた"つもり"だった事を痛感させられました(今も、つもりの部分がほとんどだと思いますし、これで障害がある方のの気持ちが分かったと述べるつもりはありません)。

このように世界に住む様々な人が、新型コロナウイルスの影響により、日常生活を送る上で何かしらの影響を受け、不便さを感じるようになりました。東京大学先端研究所の准教授である熊谷晉一郎さんは、コロナの向こう側で(1) “全員が障害者”で見えたもの という番組の中で、このような状況を「総障害者化」と述べています。
「体が平均的な人と違うから障害者ではなく、その時々の社会環境に体が合っていない人々のことを障害者と定義します。体が変化しなくても社会が変化すれば、昨日まで障害者でなかった人が、ある日、障害者になることは起きるんですね。そういう考え方のことを“障害の社会モデル”というのですが、これほどまでに急激に社会が変化すると、大なり小なり全員が障害者になったと言えます。みんな不便を感じているはずです。社会環境が自分のニーズを十分に満たしてくれない状況あるという意味で、社会モデルの観点からすると、総障害者化が起きたのです」(熊谷さん)
 

 
コロナ禍において、私達は当事者になりました。

人類の多くが当事者になったことにより、仕事面においてテレワーク等のオンライン環境になり、外食はテイクアウトという選択肢が選べるようになりました。その事により、マイノリティであった障害がある人が社会に参加しやすくなったという利点を熊谷先生は記事の中でも述べています。また、9/12(土)の講座のゲストである加藤さんもその趣旨のことをオンラインを利用した余暇活動の中で述べています。



3 連帯か分断への分岐点


そして、この状況が連帯にも分断にもなる分岐点になりうると熊谷先生は述べています。
「潜在的にはみんながこれまでにないほど不便を経験しているのだから、連帯のチャンスです。自分と同じようにしんどい思いをしている人がたくさんいるということでチューニングすれば、連帯に向かうと思うのです。でも一方では、総障害者化の状況では、みんな余裕がなくなります。みんな余裕がなくなる延長線上には、自分以外の人々よりも自分のニーズを大切にするという形で、他者を排除する方向に総障害者化が向かっていく可能性ももちろんあります」(熊谷さん)
YokaYokaも、今回の講座からオンライン形式での参加ができるように取り組んでいます(はじめての取り組みなので、無事に運営できるかドキドキです)。去年の計画時には、これらの選択肢を用意するつもりはありませんでした。新型コロナウイルスの影響が今後収まったとしても、当団体ではオンラインでの参加の形式を続けていくつもりです。(もちろん、オンラインの参加方式は、選択肢の一つであり、これらの対応が障害がない社会であると述べるつもりはありません。他にも、環境を整備することは重要だと思います。)

多くの方が、不要不急な外出、つまりは余暇の選択肢を制限された現在だからこそ、余暇について考えることは重要だと思います。計3回の連続講座を通して、障害がある方の余暇活動についてゲストの方の話を交え、一緒に考えていきたいと思います。そして、これらの講座をきっかけに連帯に向かう社会に進んでいきたいと考えています。

連続講座の1回目「ゲームとコミュニケーション」の申し込みは、下記のリンクからどうぞ!!

【第1回】講座 『ゲームとコミュニケーション』申し込み↓↓↓

4 現在申し込み可能な講座





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