2020年8月26日水曜日

好きトーク vol.2を実施しました。

 こんにちは。

YokaYokaの前田です。

8月23日(土)に、「好きトーク~好きなことを楽しく語っちゃおう~」vol.2を実施致しました。






今回も、人数が足りない部分はスタッフが参加し、補いました。

好きトークに参加するスタッフも、コミュニケーションへの苦手意識を持っている人が多数です。

しかし、スタッフも「好きトーク」の時に、自分の好きな事を語れるのを楽しみにしてくれています。

3回目(テスト版を含めると)になると、参加者や手伝いのスタッフが、自分の好きなことを伝えやすいように様々な工夫をしてくれるようになりました。

ボカロ好きな中学生の彼は、好きなボカロの曲ベスト15を作成して来てくれました。普段、使用している音楽プレイヤーを持って来て、ランキングに入った曲を流しながら、色々と好きなポイントを教えてくれました。





当日手伝ってくれたスタッフは、クイズのアプリにはまっているとのことで、クイズを紙に書いてきてくれました。



これらの工夫は、誰かが指示をしたわけではありません。

彼らが自分で考えて、伝え方を工夫してきてくれているのです。

もちろん、好きトークはコミュニケーションが上手になる事を目指している訳ではありません。

「上手に話すことよりも、楽しく話すこと」を大事にしている場です。

しかし、安心・安全の環境が保証されていると、コミュニケーションへの更なる意欲を引き出してくれるように感じます。

スキルを習得するのではなく、安心してコミュニケーションを図れる空間が、誰にとっても大事なのではないかということを感じています。

次の好きトークは、下記の日程で実施します。


日 時:9月27日(日) 14:00~15:30
場 所:静岡市番町市民活動センター 中会議室
参加費:200円/人
対 象:中学1年生~高校3年生までのASD児
持ち物:好きな事を話すときに見せたいグッズ等
主 催:任意活動団体YokaYoka 
申込み:080-3288-5570 前田まで 

好きトークは、サンプロさんの趣味トークの方法やルールを参考に運営させて頂いております。

そのサンプロの代表を務める加藤浩平さんがゲストで来てくださる講座は、9/12(土)に実施します。





申し込みは、こちらから出来ます!!

まだ申し込みができますので、興味がある方は是非どうぞ!!

2020年8月9日日曜日

9/12(土)【申し込み開始】『連続講座 障害がある人の余暇か活動を考える「ゲームとコミュニケーション」』

 キリン福祉財団・地域のちから応援事業の助成事業である「連続講座 障害がある人の余暇活動を考える」の1回目「ゲームとコミュニ―ション」の申し込みが始まりました。

連続講座の詳細は、下記からご覧いただけます。

【告知】連座講座 障害がある人の余暇活動を考える 開催!!

タイトルで気づいた方もいらっしゃると思いますが、連続講座という名の通り、余暇に関連した講座を3回実施します。連続講座ですが、3回連続で参加しなければならないという縛りがあるわけではございませんので、各自お好きな講座にご参加ください。

各講座毎に、テーマに沿ったゲストの方をお呼びします。
ゲストの方と一緒に、この連続講座を通して、余暇に関連するテーマを一緒に掘り下げていきたいと思います。詳しくは、上のリンクからご覧ください。

コロナ禍に、余暇に関する講座を開く理由についても、下記にまとめてあります。

「連続講座 障害がある人の余暇活動について考える」に込めた想い


1回目は、「ゲームとコミュニケーション」をテーマに素敵なゲストをお呼びし、余暇について考えていきたいと思います。
加藤浩平さん
1人目は、テーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)や趣味トーク等の余暇支援をASDの児童青年に実施しているサンデープロジェクトの代表でもあり、東京学芸大学研究員でもあり、こころ・心理を専門とする出版社で編集者を務めている加藤浩平さんです。
加藤さんは、YokaYokaが去年主催した講座「TRPGで楽しくコミュニケーション」の講師を務めて頂きました。その際は、TRPGの実践やASD児のコミュニケーションについてお話して頂き、参加者の満足度も高い良い講座となりました。
また、当団体が行っている「明日何しようかな~余暇支援に携わる方へのインタビュー」でも、計3回に渡って余暇支援に関わるきっかけやコミュニケーションの在り方などをお話し頂き、こちらも好評を博しています。

2人目のゲストは、歴者学者の與那覇潤さんです。
與那覇さんは、ご自身の著書である『知性は死なない 平成の鬱をこえて』、斎藤環さんとの共著である『心を病んだらいけないの?鬱病社会の処方箋』の中で、ボードゲームがご自身の躁うつ病の回復の途上に役だったと紹介しています。
「知性は死なない 平成の鬱をこえて」の中で、日常の会話がままならない程の能力が低下したとおっしゃています。更に、「能力」について、『能力を個人ではなく、その場にいる人びとの全体が共有しているものだと考えて、「個人単位で見た場合の能力差があっても、みんなが面白く楽しめるように、この場を運営すること」こそが、本当の意味でやりがいのある「ゲーム」ではないか。』と言及しています。様々な媒体の中でも、同様にご自身のうつの時のボードゲームが回復の役に立ったことを述べています。




社会的なコミュニケーションが苦手だと言われているASDの方を対象にTRPGを実践している加藤さんと、うつにより日常会話が不自由になるほど能力が一時的に低下し、その回復の途上にボードゲームが役だったという與那覇さん。
加藤さんは、TRPGのルールやシステムを"柔らかい枠組み"とし、安心安全の中でASDの子供達が楽しみながら様々な経験をする大切さをインタビューの中でも述べています。與那覇さんは「能力」を個人に宿るものではなく、その場にいる人が共有しているものだとし、例え差があったとしても皆で楽しめるように運営していく大切さを述べています。どちらも、形は違えど、空間や場所を共有して楽しむゲームという点が共通しています。この講座で、加藤さんと與那覇さんの取り組みや体験の話を交え、ゲームとコミュニケーションの関係について改めて考えていきたいと思います。

【日時】
9/12(土) 14:30~18:00(開場13:30~)

【予備日】
9/26(土) 13:30~16:30(オンライン形式のみの開催)
*台風などの荒天時、又は新型コロナウイルスの影響により9/12(土)の開催が難しいと判断した場合は、9/26(土)に延期します。その場合は、オンラインのみの開催となります。
場 所

【参加費】
1500円(会場参加)
1000円(オンライン参加) 開催数日前に、You tubeのURLを送ります。 
*オンライン参加の方は、当日プログラムの「みんなでダンジョンRPG」体験時は、観戦となります。あらかじめご了承ください。

申し込み→ https://gameandcom.peatix.com/から

【定員】
会場参加35名
オンライン参加20名

【持ち物】
鉛筆1本 消しゴム 六面ダイス2個(お持ちであれば)
*みんなでダンジョンRPGの時に使用いたします。当日お持ちでない方は、お貸しいたします。

「障害のある社会から、生涯楽しめる社会へ」をキーワードに、障害がある人の余暇の選択肢を増やすことを目的に活動している。主に、ボードゲームを楽しむことができる「みんなのゲームクラブ」、余暇に関連した情報を発信する為に年に数回講座を企画・実施している。今年度は、「連続講座 障害がある人の余暇活動にいて考える」を実施予定。


【問合せ】
080-3288-5570  前田まで

【ゲスト紹介】
加藤 浩平(かとう こうへい)さん
1975年生。早稲田大学教育学部卒業後、(株)金子書房で心理学や教育学の雑誌・書籍の編集に携わる。雑誌取材をきっかけに余暇支援ボランティアとして自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもや若者とかかわるようになり、その後、編集者を続けながら大学院へ進学。筑波大学大学院(博士前期課程)、東京学芸大学連合大学院(博士後期課程)を経て、東京学芸大学研究員。博士(教育学)。現在も研究者と編集者の二足の草鞋で、発達障害の世界に関わっている。
専門は、ASDのある児童青年のコミュニケーション支援・余暇活動支援。著書(いずれも共著)に、『自閉スペクトラムの発達科学』(新曜社、2018年)『発達障害のある子の社会性とコミュニケーションの支援』(金子書房、2016年)など。
好きなゲームは、小学生の頃から遊んでいる『ダンジョンズ&ドラゴンズ』と、中高生時代にはまった『クトゥルフの呼び声』(いずれもTRPG)

與那覇 潤(よなは じゅん)さん
1979年生。東京大学教養学部卒。同大学院博士課程を修了の後、2007年から地方公立大学で7年間、日本近代史の教鞭を執る。双極性障害に伴う重度のうつのため、休職を経て離職。以降は歴史学の知見のみならず、病気の体験者としての観点からも幅広い評論活動を行っている。療養中にボードゲームの魅力を知り、いかに回復へとつながったかについての考察を、『知性は死なない』(文藝春秋、2018年)、『心を病んだらいけないの?』(斎藤環との共著。新潮選書、2020年)で展開した。初めて購入した作品は「カルカソンヌ」で、現在のお気に入りは重量級が「トワイライト・ストラグル」、中量級が「ドラゴンイヤー」、軽量級が「ハイ・ソサエティ」など。


【用語解説】
テーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)とは、進行役のゲームマスター(GM)とキャラクター(ゲームの主役)を操作するプレイヤー達に分かれ、紙や鉛筆・サイコロなどを使い、参加者同士のコミュニケーションで物語を進めていく会話型ゲームです。時には意見がぶつかりあいながらも合意点を探り、お互いに協力し合いながら、皆でファンタジー冒険ものの要素をもつ物語を作っていきます。 子どもたちの自発性や興味を大事にした余暇活動、またゲームを通したコミュニケーション力の向上として注目が集まっています。

ボードゲームとは、電源を使わずに遊ぶゲームの総称です。他に、「アナログゲーム」「ドイツゲーム」等、様々な呼び方があります。なじみのあるボードゲームといえば、トランプやUNO、人生ゲーム等があげられます。世界に目を向けると、毎年数百と新作が発売され、なじみがないだけで様々なボードゲームがあります。昨今では、テレビや雑誌でもボードゲームが取り上げられる機会が増え、注目が集まっています。


2020年8月6日木曜日

「連続講座 障害がある人の余暇活動について考える」に込めた想い


こんにちは。

YokaYokaの前田です。



この度は、キリン福祉財団の地域のちから応援事業の助成を受けて、「連座講座 障害がある人の余暇活動を考える」を実施する事になりました。










1 制限される不要不急=余暇活動できない?


皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

多くの方が、何らかの形で新型コロナウイルスの影響を受けており、日常の形も以前と変わりつつあるものと思われます。

任意活動団体YokaYokaも、新型コロナの影響を受け、予定していた活動を変更せざる負えない状況にあります。特に、緊急事態宣言が発令中は、いつも活動に使用していた公共施設が利用できなかったこともあり、その間の活動を休まざる負えなくなりました。

更に、私達の活動の中心である「余暇活動」は、不要不急の外出にあたることから、現在も活動の大半を再開できていません。

私達だけではなく、あらゆる方が、コロナ禍において、試行錯誤を重ね、今までと異なる日常生活をおくっていると思います。しかし、それは最低限の日常を送っているに過ぎず、今まで通りの生活が出来ている訳ではありません。緊急事態宣言が発令された4,5月は、職場と家の往復、最低限の買い物だけで日常生活を送っていたという方がほとんどではないでしょうか。

その中で、最低限の日常を送っていた期間の出来事をあまり覚えていないという方もいるのではないでしょうか?私自身もそのように感じている一人です。確かに仕事に行き、食事をし、睡眠をとりと日常を送っていたはずなのに、それ以外の事がはっきりと思い出せないのです。そして、このブログを書いている現在が8月だということも実感がないのです。

このようなコロナ禍の時間に関する感覚については、斎藤環さんのnoteの“感染”した時間の中で詳しく述べられています。そして、この不思議な感覚から回復するには、生産性などにこだわらず、本を読む、映画を見る等の「内向きな不要不急」な活動を増やしていくことが重要だと述べられています。



不要不急な外出だけを制限される経験は、私を含め多くの人にとってはじめての経験だと思います。

2 全員が「当事者」になった


しかし今までも、多くの障害がある人は、余暇を充実しようとしてもできなかった方もいらっしゃいます。

今まで余暇の充実をミッションに掲げ活動していましたが、自分が似たような状況になってみると、余暇の選択肢が選べない辛さがこれほどなのかと驚愕させられました。恥ずかしながら、今まで当事者の気持ちをわかっていた"つもり"だった事を痛感させられました(今も、つもりの部分がほとんどだと思いますし、これで障害がある方のの気持ちが分かったと述べるつもりはありません)。

このように世界に住む様々な人が、新型コロナウイルスの影響により、日常生活を送る上で何かしらの影響を受け、不便さを感じるようになりました。東京大学先端研究所の准教授である熊谷晉一郎さんは、コロナの向こう側で(1) “全員が障害者”で見えたもの という番組の中で、このような状況を「総障害者化」と述べています。
「体が平均的な人と違うから障害者ではなく、その時々の社会環境に体が合っていない人々のことを障害者と定義します。体が変化しなくても社会が変化すれば、昨日まで障害者でなかった人が、ある日、障害者になることは起きるんですね。そういう考え方のことを“障害の社会モデル”というのですが、これほどまでに急激に社会が変化すると、大なり小なり全員が障害者になったと言えます。みんな不便を感じているはずです。社会環境が自分のニーズを十分に満たしてくれない状況あるという意味で、社会モデルの観点からすると、総障害者化が起きたのです」(熊谷さん)
 

 
コロナ禍において、私達は当事者になりました。

人類の多くが当事者になったことにより、仕事面においてテレワーク等のオンライン環境になり、外食はテイクアウトという選択肢が選べるようになりました。その事により、マイノリティであった障害がある人が社会に参加しやすくなったという利点を熊谷先生は記事の中でも述べています。また、9/12(土)の講座のゲストである加藤さんもその趣旨のことをオンラインを利用した余暇活動の中で述べています。



3 連帯か分断への分岐点


そして、この状況が連帯にも分断にもなる分岐点になりうると熊谷先生は述べています。
「潜在的にはみんながこれまでにないほど不便を経験しているのだから、連帯のチャンスです。自分と同じようにしんどい思いをしている人がたくさんいるということでチューニングすれば、連帯に向かうと思うのです。でも一方では、総障害者化の状況では、みんな余裕がなくなります。みんな余裕がなくなる延長線上には、自分以外の人々よりも自分のニーズを大切にするという形で、他者を排除する方向に総障害者化が向かっていく可能性ももちろんあります」(熊谷さん)
YokaYokaも、今回の講座からオンライン形式での参加ができるように取り組んでいます(はじめての取り組みなので、無事に運営できるかドキドキです)。去年の計画時には、これらの選択肢を用意するつもりはありませんでした。新型コロナウイルスの影響が今後収まったとしても、当団体ではオンラインでの参加の形式を続けていくつもりです。(もちろん、オンラインの参加方式は、選択肢の一つであり、これらの対応が障害がない社会であると述べるつもりはありません。他にも、環境を整備することは重要だと思います。)

多くの方が、不要不急な外出、つまりは余暇の選択肢を制限された現在だからこそ、余暇について考えることは重要だと思います。計3回の連続講座を通して、障害がある方の余暇活動についてゲストの方の話を交え、一緒に考えていきたいと思います。そして、これらの講座をきっかけに連帯に向かう社会に進んでいきたいと考えています。

連続講座の1回目「ゲームとコミュニケーション」の申し込みは、下記のリンクからどうぞ!!

【第1回】講座 『ゲームとコミュニケーション』申し込み↓↓↓

4 現在申し込み可能な講座





ここまで読んでくださりありがとうございました。

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